2歳児以上にマスク、という報道が流れた時、
えー、無理に決まってるでしょ。
と思ったのは子どもに関わる現場で働く人たちだけでなく、多くの方が思っていたようで、とりあえずよかったなぁ、と思ったのですが。
わたしの職場の保育園では幼児クラス(3歳児以上)はマスクを着用しています。
もちろん保護者の許可をもらい、子どもたちの意志を確認したうえで、です。
ですが、外遊びや、午睡時、園内で運動をするときはマスクは外します。
年中、年長児になるとマスクの必要性などをだいぶ理解できるようになりますが、
年少だとやはりちょっと難しいかなぁというのが本音です。
ですので、年少児はマスクをつける練習、というような感じです。
最近は、2歳児クラスの3歳になった子どもたちからマスク着用の練習も始めましたが、
マスクをしているときは大声でしゃべると苦しくなるからか、あまり大声では話しません。
素晴らしいな、と思っていたら、
運動する時や、午睡時、マスクを外した瞬間に、めっちゃテンション上がって奇声をあげる子どもたちが!
よっぽど大声出したくて我慢してたんだなぁ、と。
いやー、これじゃマスクの意味ないよ(^_^;)
と思いました。
年から年中、保育士は子どもたちの飛沫だけでなく、よだれ、鼻水、涙を浴びて過ごしています。
感染症も毎年もらいます。
わたしもコロナ禍ですでに3回風邪をもらいました。
(アデノウイルス2回、鼻かぜ1回)
これが当たり前の世界です。
コロナ禍だから、と風邪症状のあるお子さんを休ませてくれる家庭は少ないです。
もちろん、自粛に協力をしてくださる家庭、ちょっとの鼻水や咳でも休ませてくれる家庭はあります。ほんとうに仕事を休むのは大変だろうなぁと感じながらも、ありがたいです。
ですが、こういった家庭がある一方で、
全国の感染者が1日10万人超えた日であったとしても、
「週末おでかけしてきましたー。元気ですー」
と風邪症状の子どもを連れてくる保護者の方は普通にいます。
(熱がなければ【元気】ということらしいです)
もう現場からすると、
この時期におでかけ!?
この時期に、風邪症状があって連れてくるの!?
と呆れてしまうのですが、本当に様々な家庭があります。
ちなみにわたしたち保育士は旅行も会食もイベント参加も2年以上自粛しています。
医療関係者、介護にかかわるかた、エッセンシャルワーカーと呼ばれる方たちは同じだと思います。
現場でどれだけ気をつけていても、
風邪症状の子どもがひとり登園してくれば、風邪は広がります。
それがコロナであっても、コロナでなくても、です。
子どもにマスク、ではなく、
もうずっと言われているように、
大人が風邪症状があるなら仕事を休みましょう、と言われているように、
子どもも体調が悪そうなとき、風邪症状があるときは登園しない
これが感染症を広げないために一番大事なことだと感じています。
子どもたちの笑顔があるから、わたしたち保育士は頑張っています。
その笑顔が見えないマスクは本当はいらないです。
子どもにマスクなんてさせたくありません。
子どもたちには、笑って、泣いて、怒って、感情表現を思いっきりわたしたちにぶつけてきてほしい。
大声で元気に走り回って、友だちと触れ合って、健やかに成長してほしい。
それが保育の現場で働く人たちの気持ちではないかなぁと感じています。
保育園児のマスク報道に思ったことでした。