保育士をしていると、子育てのプロだから、そんなに大変なことなんてないでしょ?と言われることもあるのですが。
いやいやいや。大変なことばかりですよっ!
と声を大にして言いたい。
保育園の先生として子どもたちに関わることと、
親としてわが子に関わることは全く違います。
もう、本当に。
保育園ではうまくいくことでも、家ではうまくいかないことなんて山ほどあって、
自信喪失してしまうことも多々あります。
そんなわたしが、子育て歴15年、つまり母親歴15年たって、感じることなど書いてみます。
一言でいえば、
子育ての大変さはいつ終わるの?
です。
えーーー、という感じですが、本当にそれは日々思います。
出産後から、授乳が始まり、眠れない日々が続く育児が始まります。
気づいたらハイハイしたり歩き回ってて、目が離せなくなり、
慢性的睡眠不足のまま、2歳イヤイヤ期をむかえ、育児ノイローゼになりそうに。
3歳、4歳、やっと楽になるかと思いきや、それはもうしゃべりはじめた子どもの欲求はものすごい。
さあ、やっとちょっと落ち着くか、というときに小学1年生、という環境の変化に、
親子ともども、ドキドキワクワク、大忙し。
気づいたら学校行きたくないとか言い始め、
もうどうしたらいいのよー!と叫びつつ、
小学校も慣れてきたか、と思っていたら、これが中間反抗期?というような、なんかよくわかんない反抗期がやってきて、
高学年になったらなったで再び不登校。
まじかー!
と叫んでいても前には進めない。
とりあえず右往左往しながらやれることからやってみる。
中学になってやっと落ち着くかと思いきや、
やっぱり精神的に良い時と悪い時をいったりきたり。
ハラハラしながらとりあえず見守り、時には背中を押して、時には相談にのってみる。
けれど結局はひとりで乗り越えていかない壁があるわけで。
もどかしいけれども、親はそれを見守るしかない。
いやー、ホント大変。
いつになったら終わるんだろう。
そして次は小学生になった娘さん、今はいろいろ大きな壁にぶつかってきている感じ。
今度はこっちかー!
というのが今の心境です。
先輩ママの話を聞くと、
「子どもはいくつになっても子どもだし。親は親だから、心配はするわよね」
「子育てひと段落と思ったら、孫育てが待ってるのよ」
「やっと自立してくれたか、と思って安心した瞬間に仕事辞めたとか言われるのよ」
などなど。
結局やっぱり親子は親子で、親は子どもを心配するし、大変さの種類は変わるけど、大変なことは終わらないのかもしれないなぁ、と思ってみたりします。
親子であっても子どもはひとりの人間で、
ひとりとして同じ子どもはいないわけです。
そんな子どもと向き合うのって、ほんとうにすごいことですよね。
親ってすごいなぁ。と他人ごとのように思ってしまうのですが。
親であっても人間だから、間違いもあるし、完璧なことなんてできないけれど。
子どもたちが「パパとママが、パパとママでよかった」
と言ってくれたりすると、
ああ、こんな親でもよかったって言ってくれるんだ、と嬉しくなります。
子育てをしていて、何が正解か、なんてことはわからないし、
この子育てが完璧、なんてものもないと思うんですよね。
手探りで、頑張って子育てをして、そりゃ失敗することもあるけれど、
うまくいかなくて、子どもの心が見えなくなるときだってあるけれど、
子どもたちが笑っていてくれたらそれでいいか。
という気持ちを忘れないようにはしています。
親をしていて、保育士として仕事をしていて、
嬉しいことは共通していたりもします。
それは、子どもの成長です。
身体面でもそうですが、いろんな面で成長がみられるんですよね。
それはすべての子どもに共通していることでもあります。
幼い頃は、発表会で泣いてばかりだった子が、年長児にもなるとみんなを引っ張って、立派に台詞を言ってたり姿をみると、本当にうれしくなります。
親を頑張れるのも、保育士の仕事を頑張れるのも、
こういう成長していく姿を見られるからだよなぁ、、、と思うのです。
ひとりひとり成長のスピードは違うけれど、ひとりひとりできることも違うけれど、
その子なりに一歩一歩前へ進んでいるんですよね。
ひとりの人間を育てていく、というのはものすごいことなんですよ。本当に。
世の中にあるありとあらゆる仕事の中でも、
本当に尊いこと。
子育てって見返りがあるわけじゃないんです。
保育のお仕事はお給料をもらえますが、
子育てはお金はもらえません。
どこぞの人たちには家にいて楽に過ごしているように思われてるのかもしれませんが、
ものすごいことをやっているんですよ、本当は。
なので、親として誇りをもって!たまに落ち込むこともあるけれど、
親としても成長させてもらう機会を与えてもらえたわけなので、
これからも親でいさせてもらうために、日々適度に頑張っていかなければなぁと思う今日この頃でした。