このブログでもちょこちょこ触れていますが、
中学生の息子は普通の義務教育校には通っていません。
世間ではオルタナティブスクール、フリースクールと呼ばれる学校です。
息子がなぜオルタナティブ教育を選んだのか、親の立場から記してみようと思います。
オルタナティブ教育、スクールに興味のある方は読んでみてください。
オルタナティブスクールとは
オルタナティブスクールとは直訳すると”もうひとつの学校” とか”代わりの学校”と訳されていますが、
独自の教育方針を取り入れた学校、既存の学校ではない新しい形の学校という言い方の方があっているかもしれません。
フリースクールやホームスクールも含みますし、モンテッソーリスクール、シュタイナースクール、イエナプランスクール、フレネスクール、サドベリースクール、ドルトンスクール、など様々な独自の教育方針のもとで運営されている学校です。
もちろんこの中には私立の学校もあります。
日本では、教育基本法に定められた学校に通うことがごく一般的です。
公立か私立に通って、受験して…と多くの人が同じルートで高校や大学へと進学していきます。
ですが世の中、探してみると様々な学校があって、世界中に視野を広げてみると様々な国の子どもたちが様々な学校や、様々なかたちで学んでいます。
不登校からオルタナティブスクールへ
小学2年生の時に一度不登校になり、その後は学校復帰をしましたが、小学5年生の時に、フラッシュバック、パニックを起こし、再び不登校になりました。
そのときのことはまたどこかで書くかもしれません。
周囲と相談の上、小学校の間は、月1の面談とホームスクーリングで学ぶことにしました。
当時の精神状態から、何か新しいことにチャレンジするほどの気力がなかったこと。
とはいえ学習面で本人が不安を抱えていた、ということが理由です。
ホームスクーリングは大変だったのですが、このおかげで、息子は自学自習の習慣が身につけられたので、今となってはいい期間だったと思います。
さて、このホームスクーリングで学ぶと決めてから進路の話をしたんですね。
小学5年生の子に、この先の進路を自分で考えなさい、というのはもしかしたら過酷なことだったのかもしれないんですが、
不登校になり、普通とは違う道を歩むならばそれなりの覚悟が必要です。
本人にも目の前のことから逃げず、きちんと向き合ってほしかったので、考えられる選択肢のすべてを息子に伝えました。
選択肢としてはこれだけです。
それぞれのメリットデメリット、リスクなどもすべて伝えました。
そのうえで、自分で考えて自分で決めなさい、と伝えました。
どの道を選んでも全力で応援するから、と。
そして、息子は現在の学校を選びました。
まず、一条校ではないので、登校ペースが自分で選べることが本人の中では一番大きかったと思います。
毎日行かなければならない。
というプレッシャーがないので。
あとは、
- カリキュラムがしっかりしている
- プログラミング教育に力を入れている
- 高校進学の支援がある
というところが決め手でした。
その後、試験を受けて合格し、今はマイペースに通っています。
当時の気持ちを、あとになってこんな風に言っていました。
「別に学校に行くのは嫌いじゃなかった。ただ、みんなと同じレールの上を歩むことに疑問がわいて、今の学校に魅力を感じたから」
親の気持ち、将来の不安
親としてはどうなのか、というと、わたしは大きな不安はなかったです。
もともと息子がHSCで超敏感気質だということがわかって、
そのころは不安もあったのですが、
HSCについて調べていくと、わたしも当てはまることが多く、
よくよく自分自身のことを振り返ってみたときに、
わたし自身も敏感気質で苦労したり、学校も嫌いだったので、高卒後、海外へ飛び出してしまったんです。
やっぱり親子だわ。
さすが ”日本の学校嫌いだから海外へ行く” と言って飛び出したわたしの息子だわ。
と思うしかなかったです(^_^;)
完全に覚悟が決まりました。
そこから不安はなくなりました。
とにかくありとあらゆる情報を手に入れることに力を注いだんですよね。
身近には高卒認定試験を受けて大学に進学した人、
難病で学校にほとんど通っていなかったけれど、今は普通に大学生をしている人、
国内の山村留学経験者、
海外の全寮制の学校に通っていた人、
いろんな経験をしている人がたくさんいます。
そんな恵まれた環境に改めて感謝です。
息子がもし、日本で生きていくのがつらければ海外へ出てみればいいと思っています。
日本で生きていくならば、それなりに人と合わせていく協調性は必要です。
特に日本は同調圧力が強い国なので。
日本でうまく生きていけないやつが海外で生きてけるわけない、という人もいますが、実際わたしも言われましたが、海外に出てはじめて、自分自身見つめることもできます。
意外に、海外に出ると、他人の目が気にならなくなってイキイキとしている、という人はたくさんいます。
ただ、日本の普通の学校ルートを外れるなら、普通の会社員だったり公務員は難しいと思うよ。ということは伝えてあります。
本人も、それは認めています。
将来の不安は、もちろん多少はあります。
でも、ま、それは誰だって同じなのではないでしょうか。
子どもは子どもなりに考えて生きています。
今は昔と違っていろんな情報が手に入りやすいです。
明らかに人としてどうなの、と思うことに関しては口を出すと思いますが、
好きなプログラミングに取り組んだり、英語をいっしょに頑張っている姿をみると、大丈夫なんじゃないかなぁと思うんですよね。
これからの時代はわたしたちが歩んできた時代とは大きく違ってきます。
だからこそ、子どもながらにそんな変化を敏感に感じ取って、今の道を選択したんじゃないかと感じます。
オルタナティブスクールやフリースクールを検討している方へ
教育の選択は今、本当に増えてきています。
でも書いていますが、様々な選択肢があります。
世界の教育がオンラインで受けられる時代にもなりました。
今の日本の教育に疑問を感じて最初からオルタナティブ教育を選択する方も増えています。
我が家のように不登校から別の選択をしている方もいるでしょう。
周囲と違う選択肢をするのは勇気のいることです。
ですが、
子どもにどんなふうに学んでほしいか、
将来、どんな人間になってほしいか、
ということを考えてみると、こたえは見えてくるのかな、と思います。
- 楽しく学んでほしい
- 好奇心をもってイキイキと学校生活を過ごしてほしい
- いろんな価値観を知って、いろんな生き方を知ってほしい
- 誰かに指示されて動くより、自分で考えて動ける人間になってほしい
- いつでも臨機応変に柔軟に対応できる人間になってほしい
と、わたしは思います。
暗い顔をして、
朝はいつも体調が悪く、
重い足取りで学校へ通う、
笑顔もなく、
言われたことをただ黙々とこなす、
そんな息子をもう見たくはなかった。
わたしが息子の選択した道を応援する理由はここにあると思います。
オルタナティブスクールやフリースクールは決して安くはないです。
経済的負担は大きくなります。
出席日数として認められているケースも増えてきましたが、
認めない学校もあると聞きます。
そういった面でなかなか前向きになれない、という方もいらっしゃると思います。
教育委員会や、在籍中学校に認めてもらうために、親としてどのように面談をしたかということも記事にしていますので、気になる方は参考にしてみてください。
少しでもお役にたてると幸いです。