子どもと学びとわたし

保育士ママが子育てや教育について考えてみる

不登校の過去は変えられないけれど、未来は変えられる

卒業シーズンです。

卒業の日を迎える子どもたちも、保護者も、様々な思いがあると思います。

 

わたしも3年前の今頃は複雑な思いを抱えていました。

小学校の卒業式を拒否した息子は、当時、【学校】というものに不信感を抱き、先生を信用できず、心を閉ざしていました。

コロナによる突然の休校と、卒業式の縮小に、なぜかほっとして…

ただ3月という時が終わるのをじっと待っていたような気がします。

 

そんな息子が勇気を振り絞ってオルタナティブスクールへ入学し、一歩を踏み出してから、3年が過ぎました。

息子の世代はコロナ禍の中学生でした。

何を思い、何を考えて過ごしていたのか、本音はわかりません。

 

自分を変えたい、という気持ちをもってこの3年を過ごしてきたわけですが、

一見大きな変化があったわけではありません。

けれども、

わたしは少しずつ、少しずつ、息子の中で何かが変わっていくのを隣で眺めていました。

最初はあまり発言もできず、行事にも参加していなかった息子ですが、

発言量も増え、興味のある行事やイベントにも少しずつ参加するようになりました。

いつも何かがあれば動画やゲームに夢中になることで、現実を忘れようとしていたところがありましたが、

ゲームはゲームでも、E-sportsに参加し目的や目標をもって取り組むようになりましたし、

ひとりでいろんな場所に出かけ、興味のあるものや、自分の好きなものをカメラで撮影する楽しみを見つけたようです。

多くを語らず、豊かな心を内に秘めている息子ですが、

この3年間、学校生活で、そのままの自分を認めてもらえ、親以外の大人に寄り添ってもらえたことで、

少しずつ自信につながっていったのかもしれません。

 

人前に出るのが怖いと怯えていた息子は、最後にみんなの前でプレゼンテーションをすることもできました。

 

過去は変えられない。

けれど、未来は変えられる。

たぶん、そんな思いを強く持って頑張ってきたんだろうな、と感じます。

 

自分で考え、自分で行動するようになった息子に、親としてはもうほとんど役に立てることはありません。

経済的支援くらいです(^_^;)

 

親の手を離れて、少しずつ自立していく姿を嬉しくも、寂しくも思いながら、これからも一番近くで応援していきたいなと思います。

 

卒業おめでとう!