不登校になった時、コロナが不安で学校を休む時、誰もが一番不安なのは学習が遅れること、ですよね。
幸いにもコロナ禍のおかげでいろんなものがオンライン化に舵を切り、教育に関してもオンラインコースがどんどん誕生してきました。
オンラインで学ぶことに対して躊躇している方もいるかと思いますが、家で過ごす間、学びを止めないで一時的に学ぶ、と思えばありだと思います。
我が家も1年間ホームスクーリングを実践して思いましたが、最初の学習習慣を身につけるまでが大変なんですよね。
それでもうちは2か月くらいで慣れてきたと思います。
我が家で利用したのはオンライン教材の【すららネット】です。
対象は小学1年生から高校生までの内容で、いくつかのコースの中から選べます。
我が家は3教科のみでしたが、現在は4教科、5教科の選択もできます。
なぜ【すらら】を選択したのか
オンライン教材はいくつかあるのですが、その中からなぜ我が家が【すらら】を選択したのかというと、
- 自宅にあるパソコンで学べる
- 無学年式であること(復習も先取りもできる)
- 教科書の内容を網羅している
- 息子が先生に不信感を抱いていたので、キャラクターによる解説はすんなり受け入れられた
- 学校の出席日数として認められている実績がある
という理由からです。
体験版をやってみて息子が「これならできそう」と言ったのも大きかったですね。
今後のことも考えて出席日数として認められている実績があるのは、親としては心強いと思います。
息子は小学生だったので出席日数にはこだわりませんでしたが、中学生だったらかなり気にしていたと思います。
当時は正直どのような進路になるのか、というのは本当にわからなかったので、
私立中学の受験のことを考えれば、学校と同じ進み具合、というよりは無学年式であれば、早めに教科書の内容を終わらせることもできるし、わからないところはいつでも復習ができるというのは魅力的でした。
また、中学もホームスクーリングというかたちで学びをすすめていくのなら、
やはりその後の高校受験のことを考えると、出席日数というのはどうしても気になると思うので、そういった点で、出席日数として認めてもらえる可能性のある教材、というのは親としても安心につながった、というのも大きな理由です。
とにかく息子が人間不信に陥っているときに、塾や家庭教師ではなく、パソコン一台で学べる、というのは本当にありがたかったです。
やってみて感じたメリット・デメリット
メリット
- 担任のようにコーチがついて、目標を設定してくれたり質問に答えてくれたり、進み具合を報告してくれたりする
- 学習管理機能があるので、どこまですすんでいるか、これから何をすべきか判断しやすい
- 保護者の管理画面からどの程度勉強しているかわかる
- すららコーチからメールが届くことや、学習についての相談ができる
- 自学自習の習慣が身についた
最初は使い方もよくわからないので、わたしがつきっきりで一緒に始めました。
操作になれてきてからは、息子が勉強しているときは、隣でわたしも勉強したり本を読んだりして過ごし、
そのうち「もう、ひとりでやるから」と、毎日自分で勉強する時間を決め、ひとりで学習をはじめました。
6年生という年齢的にもある程度自己管理ができるようになっていたので、早い段階で自学自習の習慣が身についたのかもしれません。
これが低学年だとやっぱり大変だったかと思います。
子どもが継続できる仕組みがあり、頑張ればレベルアップしたり、新しいキャラクターが出てきたり、とゲームをやっているような感覚もあるので、毎日続けることも苦にはならない様子でした。
本人が勉強だけは遅れたくない、という気持ちも強かったからかもしれません。
教科書の内容を完全に網羅してあるのは本当にありがたいし、
何度でも復習できたり、理解できているところは飛ばすこともできるし、
確認テストや学力診断テストなんかもすぐに採点→間違えたところを確認できるため、タイムログがなくて学習効率もよかったと感じています。
不登校だけでなく、発達障がいなどで、得意教科、不得意教科が分かれているお子さんにも向いていると思います。
好きな科目はどんどん進められるので。
【すらら】でもそういったお子さんのサポートがありました。
デメリット
わたし自身、利用していてデメリットは特に感じませんでしたが、
息子はやはり、最初キーボード入力には苦労していました。
とはいっても、後になってみると、パソコン使用していくためのいい練習にもなったとも言っていました。
慣れるまでは大変かもしれませんが、良い経験にはなったようです。
※タブレットでも学べます。
ほかのオンライン教材と比べて値段が高くなることは、多少デメリットになるかもしれませんが、無学年式で、これだけの学習量を好きな時に好きなだけ学べる、復習も先取りもできる(我が家は6年生ということもあり、小中コースを選択していたので、小学生のうちから中学の勉強が先取りできました)という意味では特に金額に不満はありませんでした。
あとはかわいらしいキャラクターが授業を進めてくれる、対話型のアニメーション講義になるのですが、そういったキャラクターが苦手な子には向かないかもしれません。
デメリットをまとめると
- キーボード入力を覚えるまでが大変(パソコンの場合)
- 金額が他のオンライン教材に比べると少し高め
- キャラクターが苦手な子には合わない
というところでしょうか。
興味があればとりあえずやってみるのもあり
年契約ではないため、合わないと思えばすぐに退会もできるのも、お試しでやってみたい方には嬉しいですよね。
息子は中学からはオルタナティブスクールに進み、学校のオリジナル教材を使い始めたので、【すらら】も卒業しましたが、今度は娘の学習に、と検討中です。
もちろん、こういったオンライン学習が合う子合わない子、いますので、まずは無料の体験版をやってみるのは大事です。
えんぴつで書くほうが好き!というお子さんも多いですから。
息子は、【繰り返し書いて覚える】というやり方より、【見て覚える】ということが得意だったので、オンライン学習はぴったりだったといえます。
【2022年5月追記】
現在【すらら】は多くの塾や学校でも導入され、実は我が家のある自治体でも教育現場で導入されていると聞きました。
息子がオルタナティブスクールを選択した際に、教育委員会と面談をしましたが、
「不登校中は【すらら】で学んできました」というと「しっかりと勉強されてきたんですね」と学びを認めてもらえたんですよね。
その時から不登校支援の場ではすでに実験的に導入されていたようでした。
国の経済産業省が進めている『未来の教室実証事業』にも採用され、信頼性の高いオンライン教材としても認められています。
本当に今は様々なオンライン教材があります。
塾などでもオンラインコースができました。
どんどんオンライン化が進むことは嬉しいことですが、対面を否定するわけではありません。
対面で学べることは本当に大事なことだと思いますが、それが難しい環境にあるお子さんにとってみればオンラインは学びの選択肢のひとつです。
学び方はひとつではありません。
息子はオンラインで学んだ経験を、不登校という状況下で【すらら】に出会えたのは本当によかった、と言っています。
親としても信頼度の高い教材で学べたこと、自学自習の習慣が身につけられたことは本当によかったと思っています。