自立への道を進み始めた我が家の息子さん。
学業にやりたいことに、たくさんの希望をもって高校へと入学して、充実した日々を送っているようです。
まだ始まったばかりですけどね。
将来について真剣に考え始める時期?
高校生は社会に出るための準備期間でもあり、進路について真剣に考え始める大事な時間でもあると思います。
特に今は成人年齢が18歳に引き下げられたこともあるので、高校生のうちに成人になります。
もちろん幼い頃から、自分の夢はコレ!と決まっていて、それを突き進んでいる人も中にはいると思いますが、
大半の人は、高校から大学の間に自分の進むべき道を決めていきますよね。
わたしも、高校に入ってからいきなり現実に向き合うことになった、呑気に学業と部活を頑張っておけばよかった中学生の頃とは明らかに違うステージに立ったな、という感覚は今でも覚えています。
わたし自身は高校の、「とりあえずなんでもいいから勉強頑張って良い大学行っとけ。遊びたいなら大学行ってから遊べ」という教育方針や、スカート丈やら髪の色まで決まっていた今でいうブラック校則に反発したのがきっかけで、アメリカ留学へと突き進んでいったわけですが、
息子さんはわたしが通った高校とは全く違う価値観の自由な学校に通っているので、一体どんなことを学び、どんな影響を受けて、どんな道に進むんだろう??とわたしの中でもワクワクドキドキです。
周囲は個性派ぞろいですからね(^_^;)
再び不登校になるか?という心配はありません。
今の息子を見ていると98パーセントくらいは心配ないと思います。
それはなぜか。
不登校の苦しみを誰よりも知っているのが息子自身で、
その苦しみを乗り越えてきたのは息子自身の力だからです。
わたしたち親はあれやこれや奮闘しておりましたが、
結局のところ、それは親自身の自己満足のためだけで、
多少は息子の選択のサポートはできたかな、とは思いますが、
やはり今の道を選んで、頑張ってきたのは息子自身です。
たぶん自分自身の限界を知っているので、限界が来る前に、SOSは出してくるでしょうし、その前に、もしかしたら別の道を選択するのではないかと感じています。
みんなと同じ普通のルートではなく、ちょっと違うオルタナティブスクールへ通うという選択をすでにしているので、その辺はもうあまりこだわらない気がします。
もう子どもではない、でも大人でもない
わたしが初めて海外に行ったのも高校1年生の時で、親と離れて2週間アメリカに短期留学に行ったわけですが、
一応高校生のグループで行ったとはいえ、知り合いは一人もおらず、初めての海外に親と離れていく、というあのときの自分の若さの勢いというものには今でも不思議に思っていたりもします。
そしてその時の自分と同じ年齢になった息子を見ると、やっぱり感慨深いです。
もし息子が「海外へ行きたい」と言ったら?
「いいよ、いってらっしゃい」と即答できるか、どうでしょうね。
やっぱり行くための準備だったり、どういった団体や企業を通していくのか、とかものすごい気になるし、心配にもなります。
そう。やっぱり心配です。
ただ、海外へ出てみるのは決して悪いことではないし、むしろ一度くらいは海外生活を経験してみるのはいいと思うんです。
それはわたしが、海外で生活して、すべてのことが宝物というべき経験になったので。
英語で苦労したことも、文化の違いに戸惑ったことも、いろんな手続きやトラブルを自分で頑張って解決したことも、すべてが貴重な経験であり、財産になったことは確かなので、できるのなら、そういった経験を子どもたちにもさせてあげたいな、とは思ったことはあります。
今思い返すと、あの時の大変さに比べたら、たいていのことは大したことないです。
かなりたくましさを身につけられたのは事実です。
高校生の時って失敗しても全然大丈夫なわけです。子どもではないけれど、大人でもないので。
だからどんどん挑戦して、たくさんのことを経験したほうがいいんですよね。
正直勉強するよりも、多くの経験や体験をしておいたほうが、社会に出てから役に立つことは多いです。
子どもではないけれど、大人でもない、そんな年頃だからこそできることってあると思うのです。
大人になってからってあまり無謀な挑戦ってできないんですよね。
どうしても自分の立場を考えてしまう。
特に結婚して、親になってしまったら、あの一人で自由奔放に動き回っていた自分はもう遠い存在になってしまいました。
若さの勢い、みたいなのは絶対に必要です。
もちろん命にかかわることや、人に迷惑をかけるようなことはよくないと思いますが。
わたしがアメリカで、カレッジの入学準備をしていたときに、短期留学で英語を学びつつ観光にも来ている、という子たちとたくさん出会った時期があって、
とある子が、「人生で初めてスカイダイビングに挑戦する」と言ったんです。
まあ、やろうと思えば日本でもできるんですけど、
「アメリカにひとりで来れた…、この勢いでいろいろ挑戦して帰る。わたしはもともと臆病だから、日本では絶対できない」
と言っていたんですよね。
その子は、スカイダイビングに挑戦後、清々しい顔で日本に帰国しました。
ちょっとしたきっかけや挑戦が、自分を大きく変えることができる、それをわたしも身をもって知っています。
いつだって進む道は変えられる
はっきりとやりたいことが決まっていなくても、自分が進んでいる道に違和感をもったときに、いつだって進む道は変えられます。
わたしも、アメリカに渡った当初は、青年海外協力隊や、難民の子ども支援に携わる仕事がしたいと思っていました。
でも、アメリカで学び、現地の子どもたちと接していくうちに、
わたしは日本人であることを改めて自覚できたし、
だからこそ、日本にいる子どもたちのために何かをしたいと思うようになりました。
ずっと外ばかりを見ていたから気づかなかった、足元の小さな声に気づけたのは、日本を外から眺めたときでした。
日本でも多くの子どもたちが困難を抱えていることを知り、
少子化にもかかわらず、虐待数は増え、保育園は足りないと言われている現実に、日本人だからこそ向き合わなければならないと感じたのです。
当初の目的は達成していませんが、夢をかなえられなかったとも思いません。
もしかしたら、もうひとつの道に進んでいた自分もいたかもしれないけれど、
わたしは今、日本で、子どもたちにかかわる仕事ができていること、本当にありがたいことだと思っています。
もしも、あのとき。
いつだってそういう選択肢の中で、人は生きています。
その時、その時、自分にとってコレだ!と思える最善の道を選んでいくのは、簡単なようで難しい。
それでも、後悔しない生き方をしてほしい。
子どもたちに願うのは、後悔のないように自分の思うがままに進んでみてほしい、ということです。
娘が学校で踊っている曲は新時代!(笑)
子どもたちが、新しい時代を、しっかり生きていけますように。