子どもと学びとわたし

保育士ママが子育てや教育について考えてみる

北欧の教育

 

最近、この本を手に取りました。

 【北欧の教育最前線】

 

 

 

わたしが北欧の教育に興味をもったのはもうずいぶん前のことです。

今は、北欧の幸福度の高さ、高福祉、教育制度など当たり前の情報が、わたしが子どもの頃は、北欧なんてどこか遠くの知らない国々、だったんですよね。

 

子どものころ、わたしはアンデルセン童話が大好きで、それがきっかけで、デンマークという国を知りました。

デンマークが福祉制度がものすごく整っている、というのを教えてくれたのは祖母でした。

高校生の頃、進路に悩んでいたわたしは祖母の影響から福祉を学びたい、でも海外の教育制度をも学びたい、そんな気持ちで揺れていたんですよね。

結局、アメリカ留学という道を選択しましたが、アメリカのコミュニティカレッジに通っていたころ、卒業後にデンマークの大学に編入できないか、とひそかに調べまくっていたこともあります。

 

留学中にフィンランドの留学生と仲良くなって、北欧の魅力を聞いたり、でもだからといって幸せなことばかりではなく、問題も多い、ということを知って、そういったことも調べたりしてますます行ってみたくなりました。

 

それからもう何年もたってますが、やはり北欧を含めたヨーロッパの国々の教育にはとても興味があります。

 

この本は2021年2月に初版発行されているので、まさしく最近の状況が書かれているので、そのへんいろいろ楽しく読むことができました。

北欧の教育のすばらしさを語る本は多いですが、この本では歴史的背景のこと、どのように教育が変化してきたか、現在の問題点や課題なんかも描かれていたのが興味深かったです。

また実際にお子さんが北欧の教育現場で学ばれた経験なども書かれてあって参考にもなりました。

北欧の教育現場でも問題も起こるし、素晴らしいだけではないと思うのですが、将来を担う子どもの教育について真剣に議論できる環境が整っているのはよいことですよね。

 

とはいっても、わたしは日本の教育も決して悪くはないと思うんですよね。(嫌い嫌いと言っておきながらも何言ってんだって感じですが)

いや、問題点は多いと思うんですよ。思うんですが、学力を身につける、という意味では悪いだけではないとは思ってます。

ただ、現在においていろんなひずみがでてきているにも関わらず、現場の先生たちは忙しくて疲労困憊、しかもブラック化していて、教員を目指す学生たちが減っている、という現状が、保護者としては不安を感じるのは確かですし、そんないっぱいいっぱいの現場で子どもたちは大丈夫かなーとはいつも思いますよね。

そして素晴らしい先生方がいらっしゃる一方で、不信感を抱かざるを得ない先生がいるのも事実です。

そんな先生は問題を起こしても異動するだけ、という…(解決もなんにもなってない)ことや、

既存の学校に合わない生徒が年々増え続けているにも関わらず、教育の多様化が進まないという現状には不満はあります。

 

いろいろ教育現場も変わってきていると思うのですが、結局は経済的に余裕がある人しか公教育以外の選択をすることは難しいと思います。

我が家も息子はオルタナティブスクールに行かせてますが、やはり学費の問題はけっこう大きいです。(なので必死に働いとります)

 

せっかく多様性を受け入れて、とかダイバーシティを目指す、とかインクルーシブ教育、などなど、ご立派な言葉が教育現場に現れたのですから、言葉だけが独り歩きしないよう、いろんな教育方法があってどんな学びかたをしてもいいんだよー、という環境が整えばいいなーと、常に思ってます。

もう何度も書いてますが(^_^;)

まぁ、結局そこに行きついちゃうってことですね。

 

読書の秋、でもあるので、あと何冊か教育に関する本を読んでいこうと思います。